野田版 鼠小僧@浅草公会堂 シネマ歌舞伎

9/21/2015


第8回したまちコメディ映画祭の一環で、5時半から野田秀樹さんご本人登場、勘九郎さん達とのトークの後、勘三郎さんの鼠小僧がはじまりました。

平成15年8月の舞台、12年前だ!映る人皆さん、今より若い顔をしてらっしゃる。



映像を見る前に、勘九郎さん達から面白いシーンの解説というか、お話があって、私は何のことやらと眺めていたんだけど、映像を観ながら色々納得。

心の底から笑えて、棺桶屋で鼠小僧、勘三郎さんの熱演にウルウルっとなりました。集団となると人々の気持ちは大多数に偏るというか、強い権力や、好い人ぶるなど見えるところばかりが正義と言われたり、矛盾を感じるラストのお白州。12月24日の三太…。コメディは面白いなぁと、

この前、ロンドンに行った時、言葉が分からなくても、面白さは同じだった。動きの面白さは笑いを誘った。

今日のはーー、ダジャレにも笑えたし、何が面白いか分からないのに、とにかく笑えた。脳が、瞬間、面白さをキャッチして、理由もなく笑えた。

ロンドンに行った時、言葉の面白さで笑っている部分はキャッチ出来なかった、分からなかった。異国の芝居の言葉で笑える日が来たらいいな!今夜の映像を見て、その国の文化のダジャレを理解できるのは、なかなか高度な理解力が必要なのね、と、日本のネタを見て思ったし、私にも笑える母国語があることが嬉しくなった。



勘三郎さん演じる鼠小僧はとにかく舞台を駆け回る、喋りつづける、コメディタッチな動きも上手。そして人情を溢れされる演技は、汗だくでこちらも感情移入してしまう。人情、あまりミュージカルをみていると使わない単語かも。面白おかしいのに、キメるシーンはどしりと人情あふれる男となる。かっこいいなぁ、じんわりするなぁ。休憩なしのトーク含めて2時間半、面白く観ることができた。



今日は、英国をご一緒したロンドン先輩と旅行以来2週間ぶりの再会で、銀座百点という冊子やら、宝塚大劇場のお土産やらを渡してお手洗いに並んでいると。



なんと、15年位前に インターネットの掲示板・BBSで知り合った、ロンドン先輩との共通の友人と10年ぶりくらいに再会した!

ロンドン先輩とも15年前にそのBBSを通じて知り合った。2週間前には初めて2人で旅行して、ロンドンに観劇に行ったばかり。今日再会した方もSNSを通じて交流はあったけど、10年は会っていない。親子くらい歳が離れている私達だけど、求める世界観は今でも近いのかな。

当時BBSにいたのは5人位で、とある舞台俳優が好きという共通点で出会った。今も細く長く続いてはいるけど、会う事は殆どない。

それなのに、ロンドン先輩とロンドンに行った直後、歌舞伎の映像鑑賞、浅草で再会するとは、驚いた。しかもお手洗いの列が長く、偶然にも折返して並んだ為に会えた。こんな事ってあるんだなぁ、お手洗いの列というのが何とも劇場らしい。ロンドン先輩は、驚きのあまり涙が出てくる始末。

ロンドン先輩も大学生、私が高校の制服を着ていた頃に一緒に舞台を追いかけていたメンバーだ。まさに今日の歌舞伎が上演されていた頃のこと。ロンドン先輩とロンドン観劇に出かけたことも感慨深かったのに、まさかの今日の再会。

観ること、繋がること。劇場の魔法にかかって、だいぶ長いようです。


外に出ると屋根の上に今日の演目、鼠小僧。秋の夜の風が気持ちよくて、トップの写真に映る浅草寺に寄って帰路につきました。





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