黒蜥蜴@東京芸術劇場 プレイハウス
9/20/2015
池袋、東京芸術劇場。
美輪さん、黒蜥蜴 (くろとかげ)
プレイハウスに入った瞬間の、華やかさが凄かった。いつもと違った。
ほんとうにこれが最後の黒蜥蜴なんだろうか。
科白の美しさ、日本語に酔いしれるひととき。豪華なセットが無くても、きっと美輪さんがいれば、あの空気が出来上がるのではないかと思える演技、空気、時間が流れる。勿論40人近い出演者と、スタッフに支えられている舞台。
5月につづいて、2回目の観劇。明智小五郎役の木村彰吾さん、とてもとても好演。
前回はさほど明智小五郎に心を奪われることはなく、美輪さんと全体のストーリーと初めての舞台を追いかけることで感動となりましたが、
今日の観劇は、木村さんの声の良さと、明智小五郎としてのキャラクターがエネルギーを放っていてとても良かったです。
流れるように溢れる美しい日本語、こういう芝居、なかなか観れない。身体に入り込んだ台詞が、ナチュラルに語られる芝居、なかなか無い。美輪節、ここにしか無い。
楽しかった〜、3幕、4時間近いお芝居ですが見終わったあとに疲れはなく感動と興奮で心地いい。
ストーリーを知っている今回の観劇は、オープニングの台詞から意味が分かって発見が多かった。
ダメだ、あふれる感動、もらったエネルギー、美しかった、幸せだった、心が揺れる、満たされる。こんな舞台にまた出会えますように。幸せな舞台をありがとうございました。
明智小五郎と、見得を切る2幕ラスト。バラの花を海に投げ入れる動作。80歳の美輪さんが舞うラスト手前、拍手湧き上がる白いドレス。
全幕それぞれに見所が、あるけど、黒蜥蜴が自害するところ、明智小五郎との別れのシーンが何よりも美しかった。最後にかわす言葉の繊細さ、とても芝居的だけど、とてもリアルだった。日本語って素敵だー。
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