わーい♪
11/24/2015
わーい♪
ただ、ただ、嬉しく。
ただ、ただ、楽しみなCDが手元にやってきました。
発売日の前日には、もう並んでるんじゃない?と朝のカフェで友達に言われたので、オフィスを出て銀座の山野楽器に行ってみると!
わーい♪石丸さんのコーナーがありました。
丸の内の夜景よりも、私には輝いてるCD、とか言ってしまいそうなテンションで、ミュージカルフレンズにCD購入をご報告。
なまあたたかい友人たちからの、祝福を頂きました。
このSONY MUSICさんのインタビュー、とても楽しく拝見。
http://www.sonymusic.co.jp/artist/kanjiishimaru/info/461782?id=aep151120
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石丸幹二 オフィシャル・インタビュー
(interview & text: 服部のり子)
石丸幹二がミュージカル『オペラ座の怪人』(劇団四季)のラウル子爵役でデビューしたのは1990年のこと。当時はまだ、東京芸術大学で声楽を学ぶ学生だった。それから25年が経ち、現在は数多くの舞台で活躍する一方で、テレビや映画など映像の分野でも人気を集め、『半沢直樹』など話題作への出演が続いている。さらには2010年よりソロアーティストとして歌手活動も始動し、アルバムリリース、コンサート活動と精力的に活動の幅を広げている。
その彼がデビュー25周年記念作品として、アルバム『My Musical Life』を制作した。これまでにミュージカルの舞台で歌ってきた楽曲はもちろんのこと、『ラ・マンチャの男』など舞台では歌ったことがない貴重な歌まで聴ける。ゲストも多彩。石丸幹二の魅力が凝縮されたニューアルバムについて、本人のインタビューをもとにご紹介していきたい。
●石丸さんのデビュー作は『オペラ座の怪人』、初舞台のことはよく覚えていますか。
「当時の僕は、まだ学生で、学内で低予算の中でやる自主制作のオペラしか経験がなかったんです。それがいきなり新橋演舞場という大劇場で、世界的に大ヒットしている大型ミュージカルでのデビュー。衣装も装置も煌びやかで、これがプロの世界かと、まず圧倒されました。そのような素晴らしい環境でデビュー出来たのは幸運だったと思います」
●その時点で、ここが自分の生きる道という実感はありましたか。
「それが全然ありませんでした(笑)。それまでミュージカルという舞台を観たこともなく、外国の言葉ではなく日本語で歌いたいと願っていた音大生が、ただ勧められて受けた劇団のオーディションでした。だから最初は、自分が起用された理由すらわからず、言われるがままに準備して舞台に立ったという感じだったんです。ひと月くらい経ってから、怖くてどうしようもなくなりました。勢いだけでやっていたので、公演を重ねるごとに失速していく自分が見えて……。周りは、完成度を落とすことなくコンスタントに舞台をやっている方ばかり。僕なんかが出演してはいけないんだ、なんて悩みましたね。『オペラ座の怪人』は、私にとって宝のような素敵な作品であると同時に、舞台の怖さを体験させてくれた作品でもあります」
●さて、それから25年が経ち、制作されたのが新作『My Musical Life』ですが、なぜこのアルバムを作ろうと思われたのでしょうか。
「じつは今年で50歳になります。25周年を人生の記念すべき節目に迎えることができた。このタイミングで自分がこれまでに歩んできたことをカタチに残したいと思いました。ですから、当然出演したミュージカルで歌ってきたナンバーが中心となっています。前半が劇団四季時代、後半はフリーになってからのレパートリー。今回、東京フィルハーモニー交響楽団の皆さんとご一緒できることになった。従って、オーケストラと共に歌った時のスケール感を重視して選曲してみました。ミュージカルの現場では鳴っていなかった楽器も加わり、アルバムならではの質感が出たかと思います。また、素晴らしいテクニックを持つバンドやソロアーティストの方がたと、セッションのように収録した楽曲もかなりあります。さらには、過去に共演させていただいたシンガーの皆さんとのハーモニー。すべて、自分はどういう環境で歌ってみたいか、という希望が叶えられました。さらに、NHK「みんなのうた」の『かいじん百面相』もボーナストラックとして収録しています」
●そのなかで実際に演じていない役の劇中歌などもありますよね。
「はい、今の自分はどんな楽曲を素敵だと思うんだろう、という問いかけをしてみたんですね。『ラ・マンチャの男』など数曲が心に浮かびました。それらも現在の自分を表す曲だと思い、少し枠を広げて選択しました。」
●では、具体的に各曲について選曲理由などを含めて、教えていただけますか。
① 『愛せぬならば』(美女と野獣)
劇団時代に野獣役として舞台に立った、想い出深い作品です。特にこの楽曲は、オーケストラのスケール感が生きる曲だと思い、ぜひレコーディングしたいと思いました。絶望の極致の中で歌う曲ですが、そのマグマのような想いが歌唱のダイナミックさにつながっているかと思います。
② 『オール・アイ・アスク・オブ・ユー』(オペラ座の怪人)duet with 笹本玲奈
デビュー作『オペラ座の怪人』で、私が演じたラウル役がヒロインと歌うデュエットです。アンドリュー・ロイド=ウェバーがクラシカルな編曲をしている作品ですので、オーケストラによる演奏がまさにぴったり。笹本玲奈さんとはコンサートで一緒にこの曲を歌っています。彼女は伸びやかで、強靭な声の持ち主。来春、『ジギルとハイド』で再び共演することになっています。
③ 『ミュージック・オブ・ザ・ナイト』(オペラ座の怪人)
『オペラ座の怪人』のタイトル・ソングのような存在。舞台上ではファントム役が歌います。レコーディングという形で歌うことができて光栄です。
④ 『普通の人間』(壁抜け男~恋するモンマルトル)featuring 島健
劇団時代、そろそろ四十代に入るかというタイミングで出逢った作品です。作曲はミシェル・ルグラン。この作品のおかげでルグラン本人に会うことが出来ました。対談の最中、いきなり「歌おう」と言われ、ルグランがピアノを弾き出した。彼は、楽譜のコード進行ではなく、即興で弾いたです。心が躍りましたね。そのセッション感覚の楽しさが忘れられず、今回、島健さんにピアノをお願いしました。島さん独自のアレンジの中、次にどんな展開になるんだろうと、またワクワクしながら歌いました。
⑤ 『メモリー』(キャッツ)duet with 檀れい
『キャッツ』にはスキンブルシャンクス役で出たことがあります。が、今回は『キャッツ』の代表曲と言ってもいい『メモリー』を。すでにスタンダードとなって、ひとり歩きしている名曲です。劇中の設定とは異なる女性とのデュエットで挑戦したいという思いから、ドラマで共演したことがある檀れいさんにお声を掛けました。レコーディングスタジオでもライヴ的に、まるで舞台上でデュエットしている感覚で歌いました。そういう意味で息が合ったレコーディングでしたね。
⑥ 『僕の願い』(ノートルダムの鐘)
30歳の時だったかな、ディズニー・アニメの日本語吹き替え版でカジモド役を務めました。物語の冒頭部分、孤独なカジモドが塔の上から下界を憧れながら歌う曲です。20年経った今の声で表現したいと思いました。歌の解釈も声も昔とは違います。ある種の違和感があるのも確かで、それを味として感じていただけると嬉しいですね。
⑦ 『最後のダンス』(エリザベート)
『エリザベート』は、フリーになって初の大型ミュージカル。演出の小池修一郎さんが「今までのイメージとは違う意外性を生み出そう」と提案して下さり、一緒にキャラクターを練り上げていきました。ダークサイドの象徴的存在であるトートという役は、自分の引出しにないキャラクターでしたので、役を作り上げていく作業はおもしろかったですね。歌い方を大幅に変えたこともあり、ある意味でターニングポイントになりました。
⑧ 『ただ そばにいる』(モンテ・クリスト伯)duet with 花總まり
花總まりさんとは、2年前、『モンテ・クリスト伯』で共演しました。その際のライヴ盤もありますが、スタジオでレコーディングをして、この曲を残したいと思いました。マイナー調でデュエットの魅力が際立つ楽曲だと思っています。この曲を含め、作曲家フランク・ワイルドホーンの作品が3曲続きます。
⑨ 『知りたい』(ジキル&ハイド)
『ジキル&ハイド』には代表曲『時が来た』がありますが、すでにレコーディングしていますので、今回は、個人的に思い入れの深い『知りたい』を選びました。NY在住のスーパーギタリスト吉田次郎さんとは前のアルバムでもご一緒しました。テクニックが素晴らしいんです!今回はアレンジも含めお願いしたところ、イントロから彼のギターが響きわたり、痺れました。
⑩ 『ひとかけらの勇気』(スカーレット・ピンパーネル)
この曲はブロードウェイの初演から存在したわけではなく、宝塚歌劇の上演に向けてワイルドホーンが特別に書き下ろしたものです。今や作品の代表曲になっています。ワイルドホーンの特徴である絶唱系ではありませんが、内省的で説得力があり、歌いたいと思いました。これからも長く歌っていきたい曲のひとつです。
⑪ 『君の歌をもう一度』(ラヴ・ネバー・ダイ)
『オペラ座の怪人』の続編としてアンドリュー・ロイド=ウェバーが創った『ラヴ・ネバー・ダイ』。その冒頭で歌われる本楽曲は、オーケストラと声とのコラボレーションでいっそう作品の壮大感を際立たせます。観客を一気に劇世界に引き込むんですね。ミュージカルらしい一曲です。
⑫ 『ラ・マンチャの男(われこそドン・キホーテ)』(ラ・マンチャの男)
ここから続く3曲は、実際に舞台で歌ったことはないものです。まず『ラ・マンチャの男』。作品の世界観が好きなんですが、テーマ曲である本楽曲はエネルギーが満ち溢れている。フラメンコ・ギターの沖仁さんと私の声で、どんな化学反応が起きるだろうかと期待しつつレコーディングしました。アイコンタクトをとりながらのセッションは、想像以上におもしろく意気投合しましたね。
⑬ 『エーデルワイス』(サウンド・オブ・ミュージック)
今年、公開50周年を記念した『サウンド・オブ・ミュージック』の日本語吹き替え版でトラップ大佐を務めました。この曲は、50歳である現在の私の代表曲のひとつだと思っています。
⑭ 『マイ・ウェイ』
大人の男として歌いたいと願ってきた曲。自身の過去を振り返り、今を見つめるという歌詞がいいんです。声楽を学ぶ前、私は音大でサックスを専攻していました。私らしい『マイ・ウェイ』を作りたいとの思いから、間奏でソプラノ・サックスを吹いています。これから長く歌い続けていきたいですね。
⑮ 『かいじん百面相』
デビュー25周年の年にNHK『みんなのうた』で歌った記念の曲。俳優として、なりきって歌いました。違和感があると言われれば、“しめたもの”というか、違和感を楽しんでいただきたいですね。
●これらの楽曲は、やはり演じた役を思い出しながら、歌ったという感じですか。
「僕にとって役作りは、彫刻のようにキャラクターを刻んでいく感じです。その彫刻を時々思い出しながら、スタジオで歌いましたが、基本的にキャラクターではなく、石丸幹二として歌っています。そのなかで、『オール・アイ・アスク・オブ・ユー』などは人生経験が邪魔になってしまうような曲。楽曲の魅力が損なわれないよう、人生の“いろいろ”を削ぎながら歌いました。」
●あらためて歴史に名を刻む名作に出演されてきたことを示す収録曲だと思いますが、石丸さんがミュージカルの舞台に立ち続ける理由はどこにありますか。
「作品のエッセンスを伝える歓びですね。相手の心に投げかけて、ある意味ショックを与えること。そのような出演者の“投げかけ”から始まる演劇は、作品自体が劇的なものなので、俳優はフルチャージをしない限り、そのなかに入っていくことができない。そこにおもしろさと難しさがありますが、板の上は、舞台俳優にとって幸せな時間。生の舞台こそが自分の居場所だと思っています」
●最後25年を振り返って思うことを教えていただけますか。
「素晴らしい作品たちに巡り合えたと思っています。ここに収めきれない曲も数多くあります。それらを含めて顧みると、私の歩んできた道は、とても意味のあったものだと思います。次にこのような記念盤をリリースする時は、当然25周年以降の作品ということになりますよね。それが制作できるくらいの活動をしてゆかねばと、この『My Musical Life』は、あらためて私の背中を押すアルバムにもなっています。ぜひお聴きいただけたら、と思っています」
(2015年10月8日 ソニー・ミュージック乃木坂オフィスにて)
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